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香川とは縁もゆかりもないけれど、高松に来てみると「肌に合う」と感じた。

佐藤 友理さん:高松市在住・2015年移住・~20代

肌に合うと感じた高松で「ゲストハウスまどか」をオープンした佐藤さん

東北生まれ、関東に就職。香川とは縁もゆかりもないけれど、高松に来てみると「肌に合う」と感じた。

移住のきっかけ

 大学までは東北で過ごし、関東の会社に就職しました。広告関係の仕事や美術系の仕事をしていましたが、自然が無い東京での勤務にずっと違和感がありました。地元に帰るという選択肢もありましたが、このまま地元に戻ることにも抵抗がありました。
 当時勤めていた会社の出張で京都に行ったときに、宿泊したゲストハウスでたまたま一緒になった人から高松の話を聞き、興味が湧きました。2014年9月に初めて高松に来たのですが、初めての土地なのに、とてもしっくりきて、肌に合った感じがしました。
 その後、3~4回高松に通い、2015年4月に移住しました。

「ゲストハウスまどか」

 高松に来るにあたって、仕事のことは特に考えていませんでした。東京の仕事で疲弊していたこともあったかもしれません。「ダメだったら、その時に考えよう。」くらいの気持ちでした。
 関東にいる時から、高松で有名な写真家のトークイベントが開催されることを知っていたので、移住してすぐにそのイベントに参加してみました。そこで出会った人たちと交流をしていくうちに、「まどか旅館」を復活させるためにクラウドファンディングをしていたこと、それが失敗してしまったことを知りました。今の大家さんのお母さんが「まどか旅館」をされていたようです。大家さんの「まどか旅館」への想いと、この旅館の復活にとてもワクワクしてしまって、「まどか旅館」を復活させたいと思うようになりました。
 ですが、実際に復活させるための作業に着手してみると、とても大変でした。できるだけ費用を抑えるために、ごみの撤去やペンキ塗りといった、自分でできる作業はできるだけ行いました。移住してから知り合いになった人や大家さんも助けてくれました。また、自分ではできない工事等もあったので「香川県移住者起業支援補助金」はとても助かりました。これが無かったら事業を行うのは難しかったかもしれません。色んな人から助けていただいて、瀬戸内国際芸術祭2016開会の日である3月20日に、なんとか「ゲストハウスまどか」をオープンすることができました。
「ゲストハウスまどか」には、日本人だけでなく台湾や香港といった海外のお客様もたくさんいらっしゃいます。また、若い人から、かつての「まどか旅館」を知っている方まで幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。部屋は個室にしているので、プライバシーも保たれます。あと、かつて旅館だったこともあってか、宿泊してくださった皆さん「落ち着く」と言ってくださいます。この建物そのものが持っている空気が大きいように感じます。

移住を検討されている方へ

 高松は空が広くて海もあって文化的、食べ物も美味しいです。とても心地よい場所だと思います。お遍路文化があるのか、外から来た人にも優しいです。県外の人からも「香川の人ってあったかい。」といった声を聞きます。
移住を検討されている方、まずは「ゲストハウスまどか」に来てみてください。移住する際にも移住してからも、相談できる人がいるかどうかは大事だと思います。ここには、皆さんを優しく迎え入れる場所があります。

(2016年9月取材)