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さぬきの獅子舞がきっかけで香川への移住を決めた西尾さん

西尾 理恵子さん:三木町在住・2013年移住・40代

さぬきの獅子舞がきっかけで香川への移住を決めた西尾さん

移住を決意させた「さぬきの獅子舞」

 2011年に旅行で初めて香川を訪れました。おもしろい土地柄だなぁと興味が湧き、それから何度か香川に遊びに来て、ガソリンスタンドや喫茶店の店員さんに情報を教えてもらい、地元ならではのところに足を運びました。出逢う人がみんな親切で、香川はいいところだなと思いました。
 ある日、高松中央商店街で獅子舞のイベントをしているところに遭遇して、衝撃を受けました。メイン会場で3組同時に獅子舞をしていたんですが、太鼓や鐘が大音量で鳴り響いて、他の音が聞こえないくらいで。香川の獅子舞は派手ですね。旅行から帰ってからも、YouTubeで香川の獅子舞をずっと見ていましたね。それくらい惹かれるものがありました。「獅子舞がきっかけで移住を決めた」と言うと驚かれますが、それくらいさぬきの獅子舞は魅力的なんです。

さぬきの獅子舞の魅力

 私の地元の岐阜では、獅子は神社に1体ですが、香川は1自治会に1体と数が凄く多いんです。昔は香川県内に1200組もの獅子組があったそうです。こんなに獅子があるのは全国でも香川くらいですよ。地域によって獅子頭の種類が違ったり、油単も絵や柄、文字の染め抜きなど獅子組ごとに違い、その多様さに驚きます。太鼓や鉦もたくさん種類がありますし、香川の獅子舞は派手で見応えがありますね。
 それぞれの地域のお祭りの日が重なっていることが多いので、他の地区の獅子舞を見る機会がないんですよね。「獅子舞王国さぬき」のイベントに参加して初めて他の獅子組を見て違いを知る方もたくさんいます。今年の「獅子舞王国さぬき」のイベントは、瀬戸内国際芸術祭の一環として「獅子舞王国さぬきin高松港」として開催されました。約1万人の方が見に来られ、大盛況でした。2017年は11月5日開催予定です。

香川へ移住。職探しと住まい探し

 仕事が決まってから移住しようと思い、岐阜で暮らしながら香川での就職先を探しました。「明日面接に来て」という会社もあり、さすがに岐阜からは行けず、なかなか苦労しました。移住するなら、今までやったことがないような仕事をしたいと思っていたし、香川で知り合った方からも、業種を絞らなければ仕事はいくらでもあると聞いていたので、未経験の仕事を選びました。その後、転職し、今は香川の県産品に関わる「さぬきマルシェ」の仕事をしています。
 香川での最初の住まいは「さぬき獅子舞保存会」の方に紹介していただき、すぐに決まりました。住まいも転職先も、獅子舞のつながりで紹介してもらえたので、獅子舞のご縁のおかげだなと思っています。
猫を飼いたかったので、今は「空き家活用研究会」で紹介していただいた一軒家に引っ越し、念願の猫との暮らしを実現しました。一戸建てで、しかも家具、家電付でとても安く貸してもらえて、とてもありがたいです。

「さぬきマルシェ」の取り組み

 今の仕事は「さぬきマルシェ」の運営です。「さぬきマルシェ」は地元で採れた旬の野菜や果物、こだわりの食品などを生産者から直接買うことができます。作っている人が直接売りにきているので、その日の朝に採れたものなど、一番美味しい時に持ってきてくれています。作った人と直接話をして買うことができるのが魅力ですね。毎週日曜に開催していて、平均3,000名のお客様が足を運んでくれています。今年から新規出店者を増やすことに力を入れています。生産者の方に直接会いに行って、できるだけ出店できるようアドバイスや出店方法を提案しています。初出店の方が完売して喜んでいたり、出店者のみなさんがイベント自体を楽しんでいるのを見るととてもうれしいです。12月からは香川県内の地域おこし協力隊がエリアごとに出店する予定です。次々といろんな出会いがあって、次は何があるかなと楽しみです。



(2016年11月現在)