移住体験談

子どもたちに伝えていきたいこと

山口 憲太郎さん:高松市在住・2016年移住・30代

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男木島との出会い

京都で美容室を営んでいた私たちは、京都からほどよい距離で移住先を探していました。瀬戸内は関西へのアクセスもよく、京都から何度となく足を運びながら自分たちの理想とする暮らしを模索していました。
その中で、高松市の方に勧められた男木島に行ってみると、コンビニもなく、車一台通らない島の風景に、『面白い島だな~』と思いました。ちょうどそのタイミングで、一時休校になっていた小学校が再開に向けて動いていることも知り、子育てする上でもいいなと思いました。
私たちが移住を考えたきっかけとして、『どれくらい自分たちで生活できるか、自分自身が知りたかった』ことがあります。子どもを育てていく上で、教えてあげられることが少ない気がしていたからです。野菜の作り方ひとつその時点では知りませんでしたから。生きること、生活することを伝えていけるようになりたいと思っていました。

家づくりから

その第一歩として、男木島に移住後まず、YouTubeを見ながら家の改修を始めました。今の家は、あちこち改修をしながら住んでいますが、美容室になっている建物は基礎から造りました。正直、基礎はもうやりたくないくらい大変でした(笑)。建材には古材を使うことも多く、組み合わせなど楽しみながら少しずつやりました。島には材木屋さんもホームセンターもありませんから、材料の調達・配送まで自分たちでしなくてはなりません。ですが、決して孤独な作業ではなく、島の人達(家族のような皆さん)が手伝ってくれました。私たちが引っ越して来た時からそれは始まっていて、港から家まで荷物を運ぶのを手伝ってくれたり、子どもを見てくれたり、自然と手を貸してくださいました。島の暮らしは、そうやって皆で助け合いながらやっています。

まるごと家族

日々の中でも、島の方はいろいろと私たちのことを気にかけてくれます。その恩返しのような形で私はご高齢の方の力仕事のお手伝いをしたり、頼まれごとに応えたり、本当に家族のように過ごしています。子どもは釣りの得意な方に釣りを教えてもらったり、夕方になると港に集まって異年齢の子どもたちと遊んでいます。家族のように頼り、頼られる分、大変なこともあります。例えば、朝早くから「髪切って」と頼まれたり(笑)、粗大ごみを出す日に何件も電話がかかってきて「重いゴミが運べないから持っていって」と頼まれたり(笑)。やってあげたい気持ちはあっても、タイミングやそのときの状況で、できないことはできないと言うようにしています。それが大きな家族の中で生きていく知恵だとも思っています。

美容室とカフェとハーブ園と

男木島に来た当初は美容師を続けることはあまり考えてなかったのですが、『地域貢献できる仕事は何かな?』と考えた時に、島にない美容室なら喜んでもらえるかなと思い、美容室を開業しようと決めました。島でするのであれば環境に配慮したハーブでのヘアカラーをと思ったのでハーブも育てています。そしてそれらを使った料理やドリンクが提供できるカフェも経営しています。美容室・カフェからは美しい瀬戸内海を眺めることができてロケーションも抜群ですよ。そんな島暮らしのおかげで今は、少しずつ子どもたちに伝えられることができてきたかなと思います。今後はお米や雑穀を作りたいし、食べられるものをもっと増やしていきたいです。それ自体が自分たちの生活を作っているって、とってもやりがいがあるじゃないですか!

編集後記

眼をキラキラさせながら男木島での生活を語ってくれた山口憲太郎さん。人口170人ほど(2019年現在)の小さな島には、保育園、小学校、中学校と図書館などがあり、皆さん協力し合って暮らしています。地域に馴染んで暮らしていらっしゃるのは、自然を極力壊さず、共存できるよう心を配る山口さんの思いが、住民の皆さんが目指されている方向と同じだったからなのかもしれません。

山口さんは「海とひなたの美容室」「つきうみバール」「海のハーブ園」を経営しています。素晴らしいロケーションとおいしい料理、心地よい空間、皆さんも是非一度訪れてみてください。

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